主な内容
診療報酬・介護報酬同時改定を目前に控えた2017年は、その具体的方向性や内容を策定する時期として、非常に重要な意味を持つ。すでに、第7次医療法改正、地域医療構想、新専門医制度、医療法人制度改革、介護保険制度改正などさまざまな改革が動き始めており、医療界はまさに大変革期の真っただ中にあると言えよう。
さらに、人口構成や疾病構造の変化、患者ニーズの広がり、医療人材の不足など、社会環境も大きく変化している。これまでどおりの病医院経営を続けているだけでは時代の変化に取り残され、やがては地域の支持を得られなくなってしまうことになりかねない。
では、どうすればよいのか? 病医院が喫緊に取り組むべき課題は、制度や経営環境の変化に柔軟に対応できる“強い組織”をつくることではないだろうか。目指すべき方向に一丸となって邁進できる組織をつくり、各部門においてリーダーシップを発揮できる実践家を育成することが必要である。
そこで『医療経営白書2017-2018年版』では、「医療大変革期の組織改革と人材育成」をテーマに掲げることとした。医療大変革が病医院経営にもたらす影響を踏まえたうえで、それに対応するために必要な組織改革と、次代の病医院経営を担う人材の育成について、さまざまな角度から考察していく。