主な内容
豊かな自然と暮らしの営みとともに発展してきた和菓子。創業数百年の老舗の職人が作る茶席用、贈答用の和菓子。家庭で作られる「おはぎ」や工業的な大量生産による和菓子。異なる業界とのコラボレーションや作家・アーティストとしての職人の登場など、和菓子価値は多様化している。
本書では和菓子の行事食としての側面、現在の消費額や生産量などについてデータを分析し、京菓子を例に老舗の伝統と優れた品質を構築する背景を明らかにする。そして「和菓子の新しい価値の登場」について近年の和菓子のアート化、和菓子とデザインのコラボレーション、和菓子イベントといったプロジェクトによる新たな需要の創出を紹介。さらに海外から見た和菓子の価値と消費動向を「とらや パリ店」の取材などから考察する。