主な内容
現代は科学に依存した社会を創り上げたが,深刻化する社会問題に苦しんでいる。科学至上主義では克服できない「トランス・サイエンスの時代」が到来している。経済学は効用と利潤の最大化が個人や社会を幸福にし,豊かな生活を実現するとした。しかし現実は貧富の格差が拡大し,社会的な基盤は脆弱化している。
著者は意味を希求し意味を創り出す行為であるセンスメーキングに着目,歴史民俗的な実例を通して共に生きて働く中で,潜在的な知的可能性が大きなスケールで展開し,集合知となって継承されることを考察する。