主な内容
9.11から15年以上が過ぎた現在、テロとその対策をめぐる状況は著しく変容しています。従来のような国際テロ組織による組織的かつ大規模なテロにとどまらず、近年では「ホームグローン・テロリスト」によるものや「ローンウルフ(一匹狼)型」といった新しいタイプのものが増えています。また、多くの人が集まり、かつ警備が比較的緩やかな「ソフト・ターゲット」を狙ったテロ事件も頻発するようになったほか、社会のIT化に伴い、攻防の舞台のひとつとしてサイバースペースの重要性が増しています。
本書は、こうした新しいタイプのテロに対峙する主要各国の、最新のテロ対策法制や司法判断を詳細に紹介。変容し続けるテロリズムに対する各国の対応と葛藤のなかからテロ対策の現代的課題をあぶり出し、しばしばトレードオフとされる「自由」と「安全」をどのようにバランスさせていくかの手がかりを追究します。
市民生活の自由と安全にかかわるすべての人々に必読の書。