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生き続ける300年の織りモノづくり 京都府北部・丹後ちりめん業の歩みから

定価: 4,400円(4,000円+税)
著者名:北野裕子 著 出版社:新評論

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ISBN 978-4-7948-0953-7
発行日 2013年10月25日
判型 A5
頁数 240

主な内容

吉宗の時代から連綿と続く丹後の縮緬産業。その独特の歩みに、縮小・成熟社会における「モノづくり」のヒントを読みとる。

今、「伝統」が熱い。ここ数年、それまでいわば「地味な歴史の遺物」として扱われていた日本の伝統工芸や伝統産業を紹介する記事や番組が増えている。その背景には、工業製品に依存する20世紀型モノづくりからの転換を期待する機運がある。21世紀は新しい分野の産業を創出する必要があるとされ、国土交通省の「ビジット・ジャパン・キャンペーン」や経済産業省の「クール・ジャパン戦略」など、観光業や文化事業を成長させようと喧しい。その中に伝統工芸も位置づけられているが、そうした政策だけで本当に伝統産業は復活できるのだろうか。また、グローバル化の中で、「自分が何者なのか」が、ますます問われるようになっている。海外に行って日本人であることを初めて自覚し、改めて自国の伝統や文化を見直す人も多い。グローバル化が進むほど、個性としての「伝統」が重要になる。その伝統を今日も継承し、私たちに遺産として残し続けてくれている伝統産業の世界は実に奥深い。本書で扱う京都府北部の丹後縮緬【ちりめん】は、約300年の歴史をもつ。現在でも、日本で消費される絹の約3分の1が丹後で絹織物として生産されていることをご存じだろうか。丹後は国内最大の絹織物産地なのである。その技術は江戸期、八代将軍吉宗の時代に丹後へ導入された。その後明治・大正・昭和と、激動の時代を乗り越え、今日なお縮緬は振袖・訪問着・留袖などの高級着物や風呂敷・小物などの身近な品々として活躍している。小さな機屋が集積する丹後の地場産業が、なぜここまで連綿と持続できたのだろうか。国内需要を中心とする縮緬業は、原料の生糸の調達面で開国以後の急激なグローバル化への対応に迫られた。そしてそれを乗り越えた頃、丹後大震災や世界大恐慌を経験した。その歩みの中には、これからの縮小・成熟社会におけるモノづくりのヒントが潜んでいる。丹後縮緬の歴史は、日本のモノづくりの底力を改めて捉え直す上での好材料となるはずだ。

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